キーンコーンカーンコーン
「あ~、終わったぁ~。」
「ほとんど聞いてただけでしょ。」
「まぁね。だって、分かんないんだもん。」
「じゃあ、家庭教師やってあげようか?」
「お断りします!」
「だから駄目なんだよ。」
「だってぇ~。」
「もう!」
いつもこうなんだよね。
小さいころから同じ様に育てられてきたのに・・・。
稔は頭が悪い。
どうしてだろう・・・。
そして・・・。
「結花~。遊びに来たよ。」
「また?」
「だって暇だし・・・。家、隣だし・・・。」
そう。
幼なじみで家が隣。
しかも2階の窓(私の部屋の窓)が、稔の家の2階の窓(稔の部屋の窓)と近くてすぐに来れる。
しかも、毎日来るし・・・。
「結花、遊ぼ♪」
「はぁ・・・。何して?」
「今日は俺んち来てよ。」
「え?」
「いつも結花んちだから今日ぐらいは・・・。」
「分かった。」
「わ~い。」
「窓こえなきゃ駄目?」
「その方が早いじゃん。」
「はいはい。」
「どうぞ。」
「わっ!意外と綺麗だね。」
「意外ってひどくない?」
「ごめん。」
でも本当に綺麗。
「まぁ、ほとんど使ってないし・・・。」
「あっ、そっか!納得!」
「納得するなよ!」
「だって納得するでしょ。」
「まぁね。」