数十分後・・・。

「話せる?」

「・・・。うん・・・。」

「じゃあ、話して・・・。」

「うん。あのね、俺、沢田達にいじめられてるんだ・・・。」

「やっぱり・・・。」

「え!?」

「いや、前に体育館から聞こえたの。」

「あ~、あの時かな。鉄の棒で殴られてた・・・。」

ゾクッ!

「よくそんな怖いこと、平気で言えるね・・・。」

「よくやられてるから、当たり前になってきてる・・・。」

「そっか・・・。ひどいね・・・。話してくれればよかったのに・・・。」

「だって沢田達におどされてたんだもん。『誰かに言ったらもっとひどい目に合わせてやる』って。」

「ひどいね・・・。ところで、さっきから気になってたんだけどさ『沢田達』って事は他にもいるって事?」

「うん。」

「誰?」

「伊沢。」

伊沢 梨々香。

梨香の取り巻きで、いつもつるんでる。

「梨々香かぁ・・・。あの2人、いつもつるんでるもんね。」

「うん。俺もう怖くて・・・。」

「そっかぁ・・・。ありがと、話してくれて。」

「ううん。俺こそ相談に乗ってくれてありがと。男子なのにかっこ悪いね・・・。」

「ううん。いままでいじめと戦ってきただけでかっこいいよ!」

「・・・。」

まずい!

変なふうに思ったかな?

「でっ、でもどうしようか・・・。あっ!そう言えば、なんで体育館にいたの?偶然?」

「ああ。よく沢田達に手紙で『○○に来い』って書かれるんだ。あれ見るともう怖くて・・・。」

「はいはい。でもその時行かなければいいじゃん?」

「前にやってみたけどもっとひどい目にあった。」

「そっか・・・。そしたら今度手紙が来たら見せて!」

「なっ、何で?」

「まずいつもどうりにそこに行って、私は陰で見ている。いじめモードに入ったら私が出て行く。」

「ばれるよ。」

「大丈夫!」

「それに最初から一緒に来てよ。」

「いや、でも、私がいたら本性現さないから。」

「そうか!なるほど!でも1人で大丈夫?」

「あぁ、友達連れてくから。2人vs2人でちょうど良いじゃん!」

「ありがと。俺のためにそこまでやってくれるなんて・・・。」

「いいよ、いいよ。大丈夫。こ~ゆ~人ほっとけないタイプだから。」

「ふ~ん・・・。」

「よ~し!頑張ろぉ~!」