そう言うと霞は思い出したようにかばんをあさった。


「はい!これ!あんま飲み過ぎちゃダメぜよ〜★なんてね♪ばいばいっ♪」

霞がかばんから取り出して俺に渡したものは二日酔い用の薬。

その薬にはペンで悩み事あるなら酒より私を頼って!と霞の丸い字で書かれていた。


「……っ。バ霞…」

───好きだ。


なぁ、霞…俺、お前のことで悩んでんだよ…?


「…話せるわけねーじゃん」

居酒屋にポツリと響く俺の悲しい声。

それも周りの笑い声でかきけされた。


情けない。それしか出なかった。