<……………本間さんは……。>

「翔〜〜〜♪楽しかったよ〜…翔?」

タイミング悪く雛菊が戻ってきた。

<あの事を………根に持ってるからね………。>

っ………。

「翔……電話?」

「…ん。茜さんだよ。」

「そっかぁ〜…よかった!じゃあ私は飲み物買ってきまーす♪」

雛菊は気をきかせ、飲み物を買いに行った。

「…そうっすよね。」

<……本間さんは今、飛行機のチケット買ってるの。アナタたちの交際を知ったとき……。>

「言わなくても…わかりますよ…」

<そう…よね…>

電話の向こうで茜さんが煙草に火をつける音がした。

<私はヒナのこと、好きよ。あ。恋愛感情じゃないわよ?…1人の人間として。気をきかせられて…いい子だわ。…アナタも嫌いじゃない。あの頃は…受け入れられなかった…でも>

「……はい、雛菊に会って俺…変わりました。」