─翌日─

「よし…。」

軽くワックスで髪を立たせた。

──ブチッ!!

雛菊と俺の形だけの境界線である、カーテンを引っ張って切った。

もう、いらないから。

「かわい…。」

向こう側に寝てる愛しいアイツ…雛菊。

自然に顔に笑みが浮かぶ。

「アイツが寝てる間に行くか…。」

俺は雛菊の顔にポストイットをはっつけてハウスを出た。

ポストイットには俺からの愛のメッセージを書いておいた(笑)。

待ち合わせ場所についてしばらくした。

「おっせぇな…。」

雛菊まだか…?

優たちとは駅で待ち合わせ。

もうそろそろ来ねぇとヤベェよな…?

「え…?……っ///!」

背中になにかを感じて振り返ると愛しい、愛しい雛菊が俺の腰に手を回していた。

「ごめんねっ?待った?」

「大丈……夫…///」

いつもとは違う雰囲気の雛菊。

おしゃれして来やがったな…。

俺は紅潮する顔を隠しながら手を繋いで駅まで歩いた。