「んっ、え?ゆぅは?」

私が目覚めるとじぃーっと私を見つめていた翔。

「お前が寝てる間に帰ったよ?」

「そ、そっか。」

「え、っと~隆起さんのこと、聞いた。」

ビクッと反応する私の体。

「っ!そっか。」

「色々、聞いて悪ィな!」

ハハッと笑って部屋から出て行った翔。

「っう、ヒックっ」

「泣くなよ、バカ」

綺麗に洗われたマグカップを渡してきた翔。

「っつ!!!いたの!?」

「あぁ。泣くなよ。」

優しくしないで。苦しくなるよ?

ジワリと目に涙を溜める私。

ヤダ、嫌だ。

「私が好きなのは隆起だけなのに!私の心に入ってこないで!!!」

私は最低なことを翔に言ってしまった。