「へぇ〜、男の割りに部屋綺麗じゃねぇか。まぁ、穴を開けたのは論外だな。」

「っ…で、何だよ…隆起って」

宮本は泣きつかれて俺のベッドでスヤスヤ寝てる。

…俺ので///

「隆起は、ヒナの元カレだ。」

「っ…。」

「ヒナと俺と隆起は幼なじみで、ヒナと隆起はずっと前から思い合ってたんだ。正直…俺もその頃は女で…。隆起の兄さんの隆盛と付き合ってたんだ。」

ズキズキと痛む胸…

「ヒナが…告って両思いで、全てが上手くいった。でも…。」


「別れたんだよな?」

「違うんだ!」

優の声にビクッとした。

「隆起と隆盛は…杉崎家で旅行に行って還らなかった。」

…それは───…

「死んだんだよ、ふたりとも」




「っ…そんな…」

「それからヒナは好き、がわかんなくてさ。俺もな…。隆起は死ぬ前に俺らと電話してて…。最期に聞いた声が『帰るまで優が男の真似をしてヒナを助けてやって』って言ったんだ。隆起はどことなくアンタに似てるし…。弁当、つくってもらってるだろ?隆起にも作ってたな…」

「宮本は…隆起さん…を…まだ?」