「どうした?」

スッと手で涙を拭いてやった。

「…フフ…。優し───……」

「宮本…///」


「やっぱり…隆起は優しいね…」


「っ…!」

半開きに開いた宮本の目。

寝ぼけて俺を誰かと勘違いしている。

「隆起っ?………隆起?じゃ…ない…?」


「…佐々木だよ」

「佐々…木?っ!隆起は!?ココにいた…隆起は!?会いたいの!隆起に!ねぇ、隆起は!?」

「隆起…さんは…いないよ…」

「っう…嘘…嘘…いた…よ?」

すると扉が開いた。

「ヒナ!」

「───…優?」

「あ…誰?」

「あ、クラスの…シェアハウスのお隣さんの佐々木だよ…。」

「帰るぞ!ヒナ!」

「えっ…?」

「アンタ、隆起との約束忘れたのか!?」

「っ…う…」