「愛華がね、また王子の悪口言ってたの。女子がキャーキャーうるさいって。」

「いやいや、お前それ人のこと言えねーじゃん!」


うっ。
痛いとこをつく。


「ほんとだよねー?毎日毎日男にはギャーギャー騒がれて喧嘩売られて、女にとって憧れの的。あんたのがある意味王子よりひどいよ?」


グサッ

「毎朝毎朝正門で交際申し込んでくる奴を蹴散らして、全校生徒も迷惑だよなー?」

グサッグサッ


「んでしまいには王子の悪口かー!自分のこと棚に上げてよく言うよなー!」


グサッグサッグサッ



「ほーんと………ってあれ?愛華死んじゃった。」

「あ、ほんとだ。苛めすぎたな(笑)」



結愛たちのばーかああ!



顔を机に埋めて、そんなことを思っていたあたしは、これから先起こることなんて、全く予期していなかったんだ。









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