「師走、さっきの見てたってことか」 卯月が冷静に言い放つ。 「未琴ちゃんが優しいだけじゃん!!」 「師走、何考えて……」 長月は言いかけて、止まった。 「長月…?」 「俺のせいかも」 長月は後ろを振り向く。 そこに師走が佇んでいた。 「師走……!!!」 千咲は師走を睨みつけた。 「楽しくWデートですか」 師走は笑いもせず、冷たく言った。 未琴はしゃがみ込んで泣いている。 「俺が泣きたい気分だよ」 「は?」 最初に反応したのは長月だった。