なでなですると、伊井垣が鳴いた。 「伊井垣は…猫か?」 「にゃっ?あたしは悠里でいいよ。猫じゃないけど。雅くんのなでなでが気持ちよくて、つい。」 目をつぶって、伊井垣…悠里は答えた。 かすかに笑っている。 「……かわぃ」 「え?」 「悠里は笑っている方がカワイイよ?」 何を言っているのだ、俺。