「マカって学校の成績、良さそうだよね」

「…上位に入らないと、実家に戻される条件だからな」

不意に険しい声で、マカは言った。

「マカの実家って、ここの近く?」

「距離的にはそんなんでも無いが…戻されたら、同属が経営する学校へ入れられる。そこは数多くの同属がいてな。気が休まることがなさそうだ」

マカはイヤ~そうに顔をしかめている。

どうやら同属のことを、あまり好きではないらしい。

「…ねぇ、マカ」

「何だ?」

「わたし、何時までに答えを出したら良い?」

「メイド達が戻ってくるまで、後一週間だ。その間に頼む」

「……分かった」

マカの声も表情も淡々としている。

だからわたしも冷静に考えなければならない。

わたしの存在を、どうするかを―。