鏡に映るわたしは、頬を赤く染め、照れた笑みを浮かべている。

どうやら昨夜、寝ている間に再びマカに力を注がれていたおかげで、昨日よりはっきりとした存在になっている。

顔色も普通の人間と変わらない。

感触も昨日よりはっきりと感じられるようになった。

「ナナオ、着替えたか?」

「あっ、うん」

声もはっきりと通る。

こんなに大きな声で、いろんなことがしゃべることができるなんて、生前ではありえなかった。

ふすまを開けて、寝室に入ってきたマカは、わたしを見て頷いた。

「ソウマにしては良い物を選んだな。それで家事はこなせそうか?」

「ええ。動きやすいし、大丈夫だと思うわ」

「多分、防水加工もされていると思うから、水仕事もやれるだろう」