そして小説に出てくるような死に方をさせるけれども…。

「私を誰かと分かっていて、誰かの命令で来たわけではないのだな?」

『それは確かよ。わたしはあなたが何モノかなんて知らなかったし…』

それにそもそも、わたし一人で行動していた。

だから誰の命令も受けてはいないけれど…。

「なら良い。そろそろ昼食を作ってくれ。腹が減った」

『うっうん』

「昼は麺が良いな」

『じゃあパスタでも作る?』

「冷やし、で頼む」

『分かった』

モヤモヤした気持ちを抱えたまま、わたしはキッチンへ向かった。

…そう、全部わたし一人で行なっていること。

そこに誰の介入も…ない、はずだ。