がくっ、と体の力が抜けた。

『そっそりゃあ何かおかしな人だとは思っていたけど…』

「おかしな人も何も…。私は人成らざるモノの血族の次期当主よ。同属達は人間ではまず有り得ない力を使ったり、体質を持ったりしている。だが生活は普通の人間とほとんど変わらない」

『じゃあマカは普通に高校に通っているのね? あの二人は?』

「ハズミとマミヤは元は普通の人間だ。それにすでに死んでいる者。表立っては行動していない」

…つまり学校には通っていないということか。

「…とりあえず聞いておくが」

ふとマカは真剣な眼差しを向けてきた。

「お前、刺客ではないのか?」

『なっ…! それは違うわ! 確かにあの小説を読んだ人の所へは現れ出るけど…』