訳の分からないことの連発に、わたしの頭は久しぶりにパニックになっている。

「うるさい。布団の中に入ったら静かにするものだと、ばあさんから教わっていたんだろう?」

『そっそれはそうだけど…』

それはわたしが小説で書いたこと。

女の子は覚えていたんだ。

「だったら大人しくしていろ。なぁに、抱き着いて寝るだけで、他は何もしない」

『されたら困るっ!』

「じゃあ大人しくしろ。わたしが次に眼を覚ますまでの辛抱だ」

『ううっ…』

どうしようもなくなって大人しくしていると、やがて寝息が聞こえてきた。

…この人、本当に眠ったみたい。

しかも死霊であるわたしを抱き締めながら。

いくら体が冷たいからって、抱き枕の代わりにするなんて、絶対に変!