「…ら、桜」 誰か呼んでる…? 「桜、こっち」 声の方を見ると、お母さんが立っていた。 「お母さん…」 夢の中だから? ちゃんと声が出た。 「桜…よく頑張ったね?」 お母さんは私の頭を、小さい子にするみたいに優しく撫でた。 「でも…もう少し力を抜いて欲しいな」 お母さんは悲しそうに笑って…消えた。