「桜?」 朝、いつものように電車に乗っていると、声をかけられた。 相手は久しぶりに見るてっちゃん。 確か入学式の日以来見てない。 怒っちゃってたから…。 「久しぶり」 私は頷いた。 「全部…啓史から聞いた。あの日は本当にごめん」 私は首を横に振った。 「あれ?仲直りしたん?」 そう言って近づいてきたのは翔太。