「玲様!!?」


思わず、玲様の胸に手を当てた私。



心臓が…動いていない!!?



私はすぐさま両手で心臓マッサージを施した。



「小猿くん、玲くん大丈夫だよね!!?」


悲鳴交じりの芹霞さんの声。


「ああ、鏡の中こそが真実!!!」


その断言で、


「桜ちゃん、違う…それ幻影!!!」


「――…え?」


私の下には、何処をどう見ても玲様が居て。


体温が冷たくなり、心臓が止まった玲様で…。



そんな時、玲様が居るこの部屋を指差していたと思われる…式神がぴょんぴょん跳ねだして。


すると皆の肩にいる式神も同様に跳ねながら、肩から飛び降りると1つに集まり。


合計4体、突き出した手を合わせた。



バリーーーーーン。



ああ、私が明晰夢で聞いたのと同じような…何かが割れる音が響いて。



そして――


景色が一転した



私の下にいる玲様が消え…


私が心臓マッサージを施しているのは、ソファのクッションで。



「え?」



玲様は…向かい側のソファに横になっていて。



「玲くん、ねえ玲くん!!?」



芹霞さんが玲様に飛びついていた。