「桜ーーッッッ!!!」




――櫂様、桜は…




切れない鎖。


届かない力。




――生涯、櫂様にお仕え致します。




「目を開けろ、



桜ーーーーッッ!!!」





ああ、桜の下。


桜の血を受けた…あれは何だ?




「遠坂?」




遠坂が仰向けに倒れていた。




その両目には――眼球がなかった。



――なあ、紫堂。




「やめろやめろやめろッッッ!!!」



――むふふふふふ。




俺の声は届かない。


どんなことをしても鎖が切れない!!!




「返事をしろ、桜!!! 遠坂!!!」




どうして俺だけ生きている。


どうして俺だけ無事だ!!?