波打つように、乱れて拡がる青い光。
立て続けに放たれる力は、漆黒色の壁に吸い込まれていくばかりで。
玲の、今の体力と精神力を思えば、こんなに闇雲に力を放出し続ければ…確実に命に関わる。
心臓に負担がかかりすぎる。
俺は…それに恐懼して。
「!!!」
そして――。
最悪の事態は訪れた。
玲の力の色が、電気の青から…白へと、生命を削り取る色へと色相を変え――
玲は――…
「――あ、あぐっ!!!」
胸を掻き毟るような動きを見せ、宙に手を伸ばした。
まるで助けを求めているかのように。
発作だ。
しかもかなり大きい。
「玲ッッッ!!!」
ありったけの俺の声は、玲には届かない。
助けてやると、俺を信じろと。
常に言い続けて来た俺の言葉は、虚しく空回るだけで。
「玲、玲ーーーッッ!!!」
鎖が!!!
ああこの忌まわしい鎖が外れないッ!!!
「俺を行かせろッッ!!
玲の元に行かせてくれッッ!!」
玲が…このままだと玲がッッ!!
――そして。
玲の顔が――
この上ない苦痛に歪められ、
鳶色の瞳の…瞳孔が大きく開いた
……気がした。

