煌Side
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「全ての病院が、玲くんの受入れ拒否!!?


――…ええッッ!!?


東池袋病院でさえも!!?」







芹霞の声に、俺は驚いて携帯近くで耳をそばだてれば、芹霞が"スピーカー"にして、俺にも櫂の声が聞こえるように操作してくれた。





『救急車が幾ら呼んでも来ないから、直接病院の救急口に運んでも頑なに門前払い。上の奴に俺が直接直談判しようとしても不在。仕方なく見知った病院に電話入れても連れても、同様の反応だ。

せめて玲を横に出来る場所をと彷徨(さまよ)っても、玲の発作と絶叫を理由に、全ての店が入店拒否。

紫堂系列ではそれが特に顕著だ』




響いてくる櫂の声に、



「「は!!?」」



俺は思わず芹霞と顔を見合わせた。




ありえねえ!!!


天下の紫堂財閥の、誰からも畏怖される『気高き獅子』の頼みだぞ?


いつも、誰もが平身低頭だったじゃねえか!!!


しかも、紫堂系列も、って何だよ!!?


反乱かよ!!?