「あ、逝ったな…全て」
由香ちゃんの予言通り、その場に踏みとどまって立っていた生徒達は全滅した。
途端、静けさを取り戻した。
それを満足気に見て笑う櫂と美少女。
凄く仲が良さそうだ。
……誰?
知り合い?
あたし…知らないんだけど?
その時、後頭部を叩かれて。
「……阿呆タレ。
あれは…
玲に決まってるだろ」
「へ?」
美少女はこちらに気付き、ふわりと微笑んだ。
「れ、玲くん?」
「ふふふ。おはよう、芹霞」
鳶色の瞳と、その囁くような声。
確かに玲くんに間違いない。
あたし…
やっぱり女止めたい。
その微笑みは、いつも以上に儚げで。
吸い込まれそうに揺らめいていて。
「すっごいな、師匠。ノリノリというか…薄幸の美少女風が適性?」
あたしは――
いつもより儚すぎるその振る舞いが、
泣きそうにも思えるその顔が、
儚げな少女を演じているが故のものだと思ったんだ。
「……何でッッ!!
櫂には…ンな顔を!!!
くそっ…!!」
煌が苦しげに顔を歪めていることすら知らず。
本当に何も知らないまま、
ただ――
玲くんの美貌に呑み込まれていたんだ。

