憎い、憎い、憎い。


最初はただの妬みだった。


然れど――

私から全てを奪ったのだと


だから――

私の生存理由は何もないのだと


――判った瞬間

それは激しい憎悪に変わる。



何故私が!!


何故私だけが!!!



私は闇に呑み込まれ、全てが暗黒色に染まり行く。


闇は触手となり、私の身体の中に忍び入る。


もがいてももがいても、私に闇は詰め込まれて。



苦しい。


痛い。


誰が助けて。



私の中で闇は膨張し、破裂しそうな苦痛に発狂する。


光の見えぬ絶望の縁で、何かが囁いた。



――願いを叶えよう。



それは誘惑。



――汝の願いは、如何に?



この苦しみから逃れるのなら。

願いが叶うというのなら。


――幸福を授けよう。


ならば私は――



――呪い狂え。



……何処かで

笑い声がした。