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俺がずんと沈み込んだ時、


「由香ちゃん、ごめんね~。我が家の一番のゴミ溜め場、お願いして」


ゴミ…。


更にずんと落ち込んだ。


「ああ、神崎。なあ、如月にあって、紫堂や師匠にないもの、何だと思う?」


「謎なぞ?」


「如月が答え求めてるんだ。ちなみに、身長とイヌイヌしさは、ボクの既出だから」


「ええ!?今言おうと思ってたのに。煌からそれとったら残らないじゃない」


ずん…。


「そう言わずに。神崎には8年暮らしてるじゃないか。如月しかない"特性"、判ってるだろ?」


すると芹霞は腕組んで、うんうん唸って…そしていった。


「馬鹿さ加減?」


考えた末の言葉だから、俺は部屋の隅にしゃがみ込んで、床に『の』の字を書く。


ひでえよ、ひでえよ。


格好いいとまでは言わねえから、せめて優しいとか温かいとか、何かあるだろうがよ。


「ああ…でも、どんなあんたでもあんただから」


芹霞まで櫂と同じようなこと言うし。


そんな時だった。


「!!!」


殺気。


そして――


破壊音。


1階で何か起きたのか!?