「あ・・・起しちゃったよね・・・?ごめんね」


「あぁ・・・大丈夫。ちょうどよかったし」


そう言って、顔をあげたその人は・・・。


色素の薄いサラサラの髪、小さな顔にはふたえで切れ長の目、小さな鼻、色っぽく整った唇、そして肌荒れなんてものを体験したことがなさそうな、キメ細かく整った肌。


すべてのパーツが完璧だった。


こういう顔の持ち主をイケメンって言うんだろうなあ~なんて自分の世界に入っていた。


「――――なんだろ?」


「・・・え?」


「今から入学式なんだろ?」


「あ、はい」


「そっか、ありがとな。んじゃ」


そしてその人は教室を後にした。