「変わってねぇな」
夏蓮の部屋を見て、第一声に出た言葉。
「えっ?」
俺、今何て言った?
夏蓮の部屋に来たのは今日が初めてなはず。
それ以前に、この家に来たこと自体記憶にない。
なのに何で、想像できた?
「な~んてな。夏蓮の知ってる堅吾のフリしてみただけ。似てた?」
咄嗟に適当に誤魔化した。
変なやつって思われたくないし。
「似てません!!」
即効で拒否られてしまったけど。
「ちょっと待ってて。飲み物取ってくるから適当に寛いでて」
バタン____
寛ぐっつても女子の部屋だぞ?
女子の部屋なんて入ったことねぇよ!
辺りをキョロキョロ見渡すと、勉強机の上に小さな男の子と女の子が写っている写真立てがあった。
その写真が気になり、手に取った。


