「適当に上がって」



家の中からは物音1つしなかった。



「おじゃまします」


「早く。こっち」



階段の前で手招きしている夏蓮。



この家何回か来たことある気がする。




『隣に白の2階建ての一軒家なかった?』




夏蓮の家の隣に壁が紺の一軒家があった。




それを見ながら先程夏蓮に尋ねると、驚いた顔で『あったよ』と返ってきた。




この家も覚えがある。



きっと夏蓮の部屋は階段を上がって左の突き当たりに……



「ここが私の部屋」




予想した通り夏蓮が部屋のドアを開けた。



そして部屋は確か、花柄でまとめて・・・・・。



ガチャ



中は、思った通り花柄でまとめてあり、想像していたのと殆ど一致した。