堅吾side
「アイスが好きそうだから?」
「よく分かったじゃん」
「じゃあ私買ってくるね」
夏蓮は逃げるようにワゴン車に走り出した。
あれはちょっとやり過ぎたかな・・・・・・・
でもキスするつもりはなかったんだし俺は悪くねぇよな?
店員であるおばさんに慣れたように注文する夏蓮を遠目で眺めて待つことにした。
「はい!」
夏蓮が、買ってきたアイスを差し出した。
「サンキュ」
アイスを受け取りジーと見ていたら
「ストロベリー嫌いだった?」
と夏蓮が心配そうに顔を覗き込んできた。
俺がアイスを見ていた理由はただ1つ。
夏蓮が何も言ってないのに俺が一番好きな味を買ってきたから。
「好きだよ?夏蓮には何でも分かるんだな」
素直に感想を言っただけなのに困った顔をされた。
何か知ってるのか?
それとも_______________
いや、俺の考え過ぎか・・・・・


