「ねえ堅吾、どこ案内したらいい?」



案内なんてしたことないんだよね・・・



「いきなり呼び捨て?」



しまった。つい癖で無意識に呼び捨てになっちゃった・・・



いきなりなんだよ、こいつ。って思われたかな?



「・・・」



横目でチラッと堅吾を見た。



「いいよ。昔の癖でしょ?」


「う、うん・・・」



優しいとこ、昔と変わらないな・・・・・・・・



「そんなに似てる?」

「えっ?」

「だってさっきの顔、懐かしいな~。って感じだったから」



私そんな顔してた!?



「心配しなくても可愛かったよ?」



前を歩いていた堅吾がこっちに向かってUターンしてきた。