切なき恋




ギー



屋上のドアが開くとき、不気味な音がする。




「話って何?」


「・・・」



話にくい・・・



「もしかして一目惚れ?」



!?



「違う!」



慌てて否定した。



なんか堅吾じゃない気がしてきた。



堅吾はこんなキャラじゃなかったもん。



もっと優しくて子供なのに紳士的だった。



「じゃあ何?」



一応聞いとこうかな?



「幼稚園の頃、この街に住んでた?」



堅吾はビックリしていたが直ぐに口を開いた。



「俺さ・・・。小四のときに親戚に預けられたんだ。何でか分かる?」



「知らない」



大体堅吾だとしても幼稚園の時に居なくなっちゃったし・・・。