* 結局匠は、グッスリ眠ったまま起きてくれなかった。 だから寒い雪の中を、私は一人で歩かなくちゃいけないはめに……。 「くそぅ、匠めっ。連れて行くくらいいいじゃん、一人じゃ寒いじゃん!」 私はブチブチ言いながらも、目的の場所へと辿り着いた。 ピンポーン。 『はいー』 「あっ、庵田(あんだ)真左です」 『……真左? あー、ちょっと待って。今出るから』 彼はインターホンを切り、玄関のドアを開けた。