君の、瞳に。【短編】





「治るんだよね…っ?」

「……可能性は低いって、言わ「治るんだよねっ!?」


思わず大声をあげてしまった。





だって、やだよ、あっくん…。



「カエ」

「…っ」




ごめんね…。


知らなくて、ごめんね…。



いつも、あっくんは不安を抱えてたんだね。




だから、太陽が出ない日だけ会えたんだね。


いつも、透き通る様な瞳で何かを見てたんだね。





「…っごめんねっ」


全然、あたしは知らなかった───。







「……カエ、きて」

「っ」

「…きて、お願い」




その言葉にあたしは、ゆっくりとあっくんに近づいていく。



……涙が止まらない。