「……っ好きになっちゃった」
「かえ…」
ぽろぽろと涙をこぼすあたしの頭を、鈴が撫でる。
その温かい温もりに、余計に何か熱いものが溢れてくる。
「…もうっ、会えないのかな…っ?」
せっかく、気付いたのに。
ねぇ、あっくん。
どこにいるの?
何してるの?
「…探そっ」
「っ」
「この近くに住んでるんでしょ…っ?
なら、みつかるよっ…」
真っ直ぐそう言って、あたしをみる鈴。
「…会いたいんでしょ?」
「っあ…いたい」
「じゃ、探そっ。ね?」
そう言ってニコリと優しく笑う鈴。
…あっくん、
どうしても、あたしは君に会いたいです。
伝えたいこと、聞きたいことがあるんです。
───あなたを、忘れるなんて無理なんです。

