智也side


ざわざわ


クラスが騒がしい


まあ、それもそうだ


俺は美優の手をひいて、ある場所へと向かってる



「ちょっと、智也?どこ行くの?!」


「・・・・・・」


「ねえってば!!」


「・・・・・・」


「も~~っ!!もう始業式始まっちゃうよ?」



始業式?


んなもんサボればいいだろ



「・・・・サボる」


「はあ!?」


「だって、校長の無駄に長い話し聞いても、疲れるだけだし」


「無駄に長いって((汗」


「だって、そうだろ?」


「まあ、ね」



おっ、着いたな



ギイイイ



「此処って・・・・」



俺が向かった場所


それは・・・・



「屋上?」



そう、屋上だ



「でも、何で屋上??」


「・・・理由は特にない」


ガクッ


「ないんだ((汗」


「なあ、美優・・・・」


「うん?なに?」


「あのさ、さっきはその・・・・ごめん」


「え?さっきって、登校の時の?」


「ああ」


「そっか・・・。智也、私こそごめんね。大嫌いなんて言って怒ってるよね・・・・・」


「別に、怒ってなんか・・・・・」



別に怒ってなんかない


ただ、悲しいんだ



―――美優に大嫌いって言われたことが―――。



「と、とも・・・・や?」

「ん?」


「どうしたの・・・!?」

「は・・・?何が?」


「智也・・・・・」



泣いてるよ?


美優がそう言った