「へ~、もう要ちゃん高校生かぁ~」
「お前は今年受験生だろ。志望校は何処なの。」
「え?モチロン若葉!」

今日はなんだか日がカーテンの後ろから差し込み、ちょうど私の目にさした。
ま…多分今日は要ちゃんの入学式だからかなぁと。
要ちゃんの制服姿をみるたび、なんだか嬉しく、寂しい。
複雑な気持ちながらも、要ちゃんに話しかけた。
「行ってきます…。」
要ちゃんは奥にいるお母さんに声を掛けた。
ヒラヒラと手を降る要ちゃんママ。
「杏ちゃん宜しくね~!」
要ちゃんママの声が私にかかった。
宜しくなんて言われても…もう要ちゃんは高校生。私の相手なんてきっとしない。早く彼女つくって、私から離れて行っちゃうよ。
私は小さな声で はい といい、要ちゃんの後ろに立った。