「佳奈!起きろよ!」
「むー…もうちょっと…」
「吹奏楽部って…寝坊しても怒られたりないんだ…」
「要ちゃん…」
「なあに。」
「今何時。」
「ザッと7時半。」
「要ちゃんのバカぁぁぁぁぁッ」

私、田崎 佳奈(14){時期15歳
と、
若葉県立高校一年、斎藤 要(15){時期16歳

私たちは兄妹の様な幼なじみ…。
だったんだけど…。
準備が遅くても要ちゃんはずっと私を待っていた。
要ちゃんと歩く道は…何だかポカポカして暖かく、気持ちかった。
若葉県立高校は、私の市立中学と結構近く、通学はいつも一緒。
帰りは友達のエリちゃんと一緒。
結構、恵まれた毎日。
あったかいご飯に、友達に、好きな人。
幸せで、幸せでにやけてしまう。