「うるさい」 「え?」 「―――っ、お前が!軽々しくあいつの名前を呼ぶな!」 そう言って、次の瞬間どうしようもないくらい後悔した。 なにを言ってるんだ。これじゃまるで小学生の喧嘩じゃないか! 頬だけじゃなく耳まで熱を帯びるのを感じていると、きょとんとしていた狭川の顔が一瞬緩む。 「………そんな顔の三柴を見るのは初めてだな。そんな顔もできるんじゃないか」 「…は?」