「―――疲れた。コーヒー淹れてくれ」 時刻は17時を過ぎたあたり、会社に戻ってきた三柴さんはソファに腰を下ろすなりそう言って眼帯を外す。 背もたれに頭を乗せて目を閉じる姿は本当に疲れているようだ。 「すぐ淹れてきます」 私はそう返事をすると部屋に備えつきの給湯室に向かう。そこには突然冷蔵庫があって、私はそこからケーキの入っている箱を取り出した。 「…お待たせしました」 お盆にコーヒーとケーキの箱をのせて戻ると、三柴さんは静かにこちらを見た。