双子ですけどなにか?【修正終わりました】

「健くん、教えてあげたら?」

「えっ?」


里美先輩がそんな提案をするから、思わず健先輩を見てしまう。


「健くん、数学得意でしょ?」

「うん」


里美先輩が健くん、と呼ぶのが少し気になったけど……。


それより、健先輩がどんな反応をするかの方が気になった。


「僕で良ければ、教えようか?」



メガネの奥の目が笑う。

聞き間違えじゃないよね?


「い、良いんですかっ!?」

「うん。放課後は大抵ここにいるから、いつでもどうぞ。もちろん、一人の方が集中できるなら……」

「いえっ、嬉しいです!!先輩が迷惑でなければ、毎日来ます!!」

「うん、僕は構わないよ」


健先輩はニコニコと笑う。


里美先輩を見ると、彼女もニコニコと笑っていた。


もしかして里美先輩、私の気持ちに気づいてる?


それで気を使ってくれたのかな……?


そう考えると、妙に暖かい気持ちになった。