双子ですけどなにか?【修正終わりました】


コンビニには、三井ともう一人、女のバイトがいた。


「ユリちゃん、例の友達来たから。ちょっとごめんね」


三井は俺が店に入るなり、そのバイトの女に声をかけた。

大学生っぽいその女は、笑顔でうなずく。

なるほど、チャラいのも役に立つ時があるわけだ。

その女にどんな手を使ったか知らないが、三井は俺を狭いバックルームに招き入れた。

普通は部外者は入れない場所だ。


「これだよ。指定された日のビデオ。たまたま俺がいなかった日だね」


バックルームの小さなテレビの下に、時代遅れのビデオデッキがある。

三井はそこに、一本のテープを入れた。

画面右下に、その日の日付と時間が表れる。


「良かったよ。もうちょい遅かったら、消しちゃうとこだった」


初めて知ったのだが、ここの防犯カメラはかなりいい加減なものだった。

10本用意されたビデオテープに、ローテーションで録画しているらしい。

つまり、過去の映像は次々に、上書きされてなくなってしまうんだ。

しかも重ね撮りを繰り返すわけだから、画質はボロボロ。

人の顔まで判別できない。


「あ、これ……」


美奈子が犯人を見たという時間まで早送りボタンを押していた三井が、指を止めた。

美奈子の長い黒髪が見え、その数分前まで、また巻き戻す。

そこには、俺も彩花もよく知っている人物が、コピー機に金を入れる所が映っていた。


「……コピー機、使ってるな」

「そう言えばこの次の日、A4の紙、一枚もなかったわ。うちの使いきって、他の店に行ったのかも」

「って事は、やっぱり……」


一緒に画像を見ていた三井も、眉間にシワを寄せた。


「決まり……だろうね」


ぼそりと、そう呟いた。

既に早くなっていた鼓動が、苦しいくらい胸を打つ。


「本人に聞くのが、一番早いんじゃない?」


三井が言う事はもっともだった。

ただ俺は、頭がしびれたように動けなかった。

犯人があいつだという事を、まだ信じたくなかった。

一体どうやって、彩花に説明したらいい……。

しかしいつまでも、逃げ続けるわけにはいかなかった。