里美。
晴人が里美先輩をそう呼ぶのを聞くのは、二回目だ。街で、ばったり会った時以来。
私はニヤニヤ笑ってしまう。
これは反撃のチャンスだ!
「その里美ちゃんと、晴人はキスしたの?」
「はあぁっ!?」
いきなり話題を変えられて、晴人はのけ反った。
顔は赤く、変な汗が出てきている。
「ねぇねぇ、どうなの?」
「うるせぇ!してねぇよ、文句あるか!」
「うわ、ヘタレ~」
「誰がヘタレだ!テメェとメガネが邪魔したんだろうが!」
言ってしまったあと、晴人は自分の口をふさいだ。
「……やっぱり、あの時倉庫で……このケダモノぉ♪」
「バカ!あの体勢になったのは本当にアクシデントだ!別に最後までやってやろうなんて思ってねえし!」
「やるって何を?ねぇ、何を?」
「うっせぇうっせぇうっせぇ!!」
晴人は反撃を食らって、頭を抱えた。
何だよ、ヤンキーのくせに純情なやつめ。
「まぁまだ1週間も経ってないし、里美先輩忙しいもんね。頑張れよ♪」
「余裕ぶりやがって……さっさとメガネにヤられちまえ!」



