相手は崩れ、違うヤツがまた襲ってくる。
その蹴りをかわし、相手よりも長い自分の足で、より強力な蹴りを入れてやった。
「……次は?」
にらんでやると、残された二人は後退りした。
「本当に強ぇ……」
そう言われた時、また道路から声がした。
「何やってるんだ!!」
「ちっ、マズイ」
よく見ると、自転車に乗った警官がこちらを見ている。
「げっ!!」
ヤツらは仲間を抱えて退散し、自分も逆方向に逃げた。
やっと警官の姿が見えなくなった頃には、空が暗くなりはじめていた。
汗ではりつく制服の胸をつまんで風を送りながら、息を整える。
本当にバカだ。
あいつらもだけど、俺も。
中学の時は、暴力をふるうと、心が軽くなる気がしたのに。
今は、もう、ただ、罪悪感しかなかった。



