実はあの雨の日に、新川先輩はここにこの猫を隠し、いつまでも「にゃんこ」じゃ可哀想だと言い、名前を付けたらしい。
何故俺がそれを知っているかというと、『猫は元気か』という内容のメールを、雨の日にひいた風邪が治った後で送ったからだ。
いくら考えても、そんな文しか浮かばなかったんだ。
『飼い主さんを探しているんだけど、見つからないの。もしかしたら迷子じゃなくて、捨て猫かもしれない』
すぐにそう返信が来た。
新川先輩の家には既に2匹も猫がいて、これ以上は飼えないらしい。
だからこの公園に猫を隠し、密かに面倒を見ているんだ。
『いつでも会いにきてね』
そんなメールが来たとき、驚いてベッドから落ちそうになった。
ユキに、という事だろうけど、俺を舞い上がらせるには十分な言葉だった。
『公園に行けない日は俺が様子を見に行くから、言ってくれ』
そんなメールをしたら、『嬉しい。ありがとう』と返信が来た。
というわけで、こうしてたまに、ユキの様子を見に来ているわけだ。



