途切れ途切れに自分が気づいたことを話すと、リゲリオンは涙を腕で拭う。


「以上だ」


リゲリオンはきっぱりと、話を切った。


「リゲリオン、まだ話は……」


「城に帰れよ! 父親の命がかかってるんだろう?


本当は、あの砂龍王に毒を盛ったのは、俺だ。


お前達にいたぶってもらうつもりだったが、全ては親父――いや、アルエスの差し金だ」


そう言い放つと、リゲリオンは一旦言葉を切り、また砂嵐の中に身を隠す。


それを見て、ヨゼフは舌打ちをした。


「ちぇ、なんだよ、あいつ。


敵か味方か、はっきりしろよな!」


彼は完璧に苛立っている。


そんなのは口にしなくても、顔に出ている、とリタは思った。


薬仙人掌を手に入れ、三人は城に戻った。