とまあ、
なんだかんだで執事になりました僕。


そして今は九条さんと寮に向かっています。


九条さん曰く、


「執事なんだから近くにいるのが当たり前でしょ」


だそうです。


そして見えてきました。


楔山学院生徒寮棟。


さすがお金持ちが通うところです。


外見はどこかの高級ホテル、
中に入ると内装も外見に引けをとらない造り。


庶民の僕にはなんだか落ち着かない雰囲気です。


「葵、
私たちの部屋は7階の201号室よ。


コンシェルジュに言って鍵を貰ってきてくれるかしら??」


九条さんは僕が執事に決まった時から葵と呼んでくれてる。


僕にも名前で呼んでも構わないと言ってくれてるけど、
やはりまだ呼べそうにはない。


「分かりました。


すぐ行ってきます」


(201号室の鍵を貰う………。


ここに言えばいいのかな………??)


寮棟のカウンターには女性が1人立っていた。