優ちゃんにフラれた後
高校3年になった俺は



別に女の子と遊ぶこともなく
普通に穏やかな日々を過ごしていた



それというのも、落ち込んでいた俺を元気にさせるひとつの出会いがあったから



うちの学校は
通常の部活動とは別に、全員参加型のクラブ活動の授業が儲けられているんだけど



俺はそれを何にしようか迷ったあげく
楽そうだという理由だけで
写真部に入ることにした



「ほい、これで自分の好きなもん撮って提出しろ~」



そう言って担当の先生から渡されたのは年期の入ったカメラ



最初はだりぃ~…って思いながらも渋々そこらのもんを適当に撮ってた



けど何かそれがやけに今の自分とマッチしていたのか
それともただの現実逃避か
そのうち夢中になってる自分がいた



俺は暇さえあれば色んな物にファインダーを向けて写真を撮ることを楽しむようになっていた





「浬世也~!!」