花桜が居なくなって二週間。

今も花桜のことを探してくれている人もいるみたいだけど、
この邸の中は一日一日と落ち着いていってる気がする。


芹沢さんとお梅さんが亡くなって以来、
お墓参りの時間以外は、部屋から出ない瑠花。


私もこの場所に居て、何もしないのも気がひけるから、
雑用を手伝い始めたものの、どうしてここの人たちは人使いが荒いかな?


人使いが荒いわりには、よそ者をすぐに受け入れない気質なのか、
やっぱり自分の居場所が出来るわけでもなくて。


今までの花桜の生活を噛みしめるように生活してる。




花桜はずっと、
この場所でこうやって生活してたんだ。

こんな中で居場所を作って来たんだね。



そう思ったら、私も負けられないなって思った。



一応、私も……花桜の家の道場で心技体、
鍛えられてるはずだもん。


それに私には……やり遂げないといけないことがあるから。
だから……この場所で留まりつづけることなんて出来ない。


だけど……今は、
この場所で出来ることを確実にやっていきたい。


朝食作りを手伝って邸内の掃除。

そして洗濯物。

破れた着物を繕って何とかやるべきことを終わった頃には、
お昼頃。


お昼ご飯の準備を手伝って、後片付けを終えると
ようやく手に入れられる自分時間。


一度部屋に戻ると、少し着替えを済ませて、
瑠花の部屋へ。



気分転換に瑠花を外へ連れ出せたら……。




現代では買い物行ったもの。

学校帰りに、合流してウィンドウショッピング。



その季節折々に、水着ショーをしてみたり、
コートを羽織って楽しんだり
そう言うノリで遊ぶって言うのまでは
難しいかもしれないけど……
お団子食べるとか、そんな感じでなら
息抜きできないかな?




花桜が消えた日。



瑠花にも悲しいお別れがあったから、
今は……瑠花自身の心がどうにかなってしまいそうで。