「…ごめ…ゆり…あ」 「え…?」 ふと、微かな声が、彼から聞こえた。 …今、“ごめん”って言った…? 寝言なのだろうか。 わたしの名前を呼んだような… 「なに…?」 「……」 聞いても続きは返ってこない。 …ていうか、寝言に返事しちゃだめなんだっけ。 「…ごめ…んな……ミユ…」 また聞こえた寝言は、今度はわたし以外の名前。 ミユって確か、この間の…