好きとごめんのその先に

「俺が夕梨亜を想っていてもそれでもいいって、ミユは言ってくれた」


「……」


「だけど、…俺はあの子に心はない」


「え？」


「心にない女を相手にすることが、俺は辛い」


「……」



…ちょっと。



「………わたし今、その立場なんですけど」



心にないあなたを相手にしている真っ最中よ。





「あぁ、そうだったな…、悪い」



申し訳なさそうに、力なく笑う忠見さん。



「夕梨亜が迷惑しているのも本当は分かっているんだ、…ごめんな」


「……」



謝るなんて、ズルいよ。